読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

.log(ぽちろぐ)

福岡.平尾に住んでるSE(スーパーエロい)の日記。

百田尚樹「ボックス!」

 久しぶりに読書感想文を書く。本を読むこと自体も減ってるけどね。中島京子「小さいおうち」三浦しをん神去なあなあ日常、南条範夫駿河城御前試合」ぐらいがここ一年の読書歴らしい。

 俺は体を動かすこととが不得意。体育の授業や、部活動での運動が不得意。それらは、体を動かすことが不得意な生徒を想定していない。体育の先生はおそらく、運動が得意で、長じてそれを仕事にしたんだろうね。
 運動の得意な生徒と不得意な生徒に同じ事をやらせようとすると、出来る人と出来ない人に別れるじゃないか。出来るひとはできない人を馬鹿にするじゃないか。それは子供の残酷さでもあるけどね。馬鹿にされる方は、ますます運動が嫌いになるじゃないか。

 ではなくて、スポーツの楽しさってのは、昨日の自分よりも出来るようになること。その楽しさは、運動の不得意な人のほうがより大きい。俺のようにね。
 と言う意味で、学校でやらされる運動ってのはスポーツじゃないんだ。コンペティションなんだ。コンペティションは、運動が上手で、技能や体力を他人と比べたい人がすればいい。
  • 人には得手不得手がある
  • いまは不得手でも、努力すれば多少は上手になる
  • 努力して上手になることの楽しさ
  • 下手を馬鹿にするのは、道徳心が欠如してる
  • 下手をフォローすることで、上手は更に上手になる
  • 下手を育てて上手に仕立てれば、チーム全体の能力が上がる
  • 下手な分野で他人と競争することの非効率
 教育とは上記。運動だけじゃないぜ、勉強もそうだぜ。社会に出てからも、下手を使いこなす能力は役に立つぜ。

「ボックス!」では、スポーツの苦手な子が、努力によって上手になる様子が描かれる。一方、才能のある子が挫折を経験して、更に努力して更に上手になる様子が描かれる。つまり努力無くして成功無しってことだ。才能だけで行けるのは大した場所じゃない。
 3人称視点で書かれるんだけど、基本の視点が章ごとに入れ替わる。主語の無い文も散見されるので慣れるまでは「誰が?」と思う。ここだけ違和感あった。総じて上質の文章。
 特に素晴らしいのがボクシング描写。そこを読みながら俺はリングの中にいて、稲村選手のパンチを受けている。俺がやってる所為もあると思うけど。

 8月末のこの時期、読書感想文で苦しんでいる生徒諸君がいると思う。読書感想文ってひどい課題。これは俺が小学一年生の時の担任である井上先生がひどいのかも知れないけど。
「読書感想文を書きなさい」
だけで、読書感想文とはなんぞや?の説明はされない。
  • 主人公に(あるいは筆者に)手紙を書きなさい
  • この本の紹介をしなさい
とかいう先生もいたけど、そんな言いつけは聞かなくていい。読書感想文は、本を読まずに書いてもいいんだ。
 1600字ぐらいなら俺は、表紙を眺めながら書ける。装丁に対して感想を書いて、あの本の装丁はこうで、そういえばあの本の解説は中島らもサンが書いていて、中島らもサンの「今夜、すべてのバー」での感想を書き連ねると、1600字ぐらいは書けちゃう。
 上記はある程度の読書量があれば書ける。逆に普段本を読まない人は、表紙を見て、読みたくならない理由を書けばいい。どういう本だったら読みたくなるか、を書けばいい。本を読む時間を作るぐらいなら、テレビゲームをしたいとか書けばいいし、そのテレビゲームがどれだけ面白いかを書けばいい。
 それで怒られたら
「この本の感想です。」
って言えばいい。読書感想文とは、本を最初から最後まで読んで、なにがしかの感想を書きなさい。って説明はされていないはず。
「本を読んで感想を書きなさい」
に対して、
「読んだ、ただし1ページだけ読んだ」
って言えばいいのだ。

 もともと、読書感想文の目的は、生徒が本を読むことなんじゃないかな。本を読んだ証拠としての読書感想文が欲しいんだと思う。そこを説明せずに
「本の感想を書け」
とかいう課題を出すから、表紙を眺めて本の感想を書くことを禁止できない。本の題名だけを聞いて感想文書いても怒られない。
 なぜなら「感想」だから。感想に対して点数をつけることはおかしいでしょ?。文章そのものの出来、つまり{てにをはの使い方、誤字脱字、誤用}に対して点数をつけることしかできない。

「本を最初から最後まで読んで、感想を書きなさい」
だったら、マンガを読んでもいい。「20世紀少年」とかオススメ。酷いマンガだから、文句をたくさん書ける。

「マンガではなく、字の書いてある本を、最初から最後まで読んで、感想を書きなさい」
ならば、絵本や、ファッション雑誌や、料理のレシピ本だって読んでいい。テレビゲーム攻略本とかはオススメですなあ。ゲームの感想書いてもいいし(笑)。

「課題図書の中から任意の一冊を選択のうえ、最初から最後まで読んで、読んだ感想を400字詰め原稿用紙に、xxx字以上記述」
が要件であれば、そこを説明すべきだけど、ちゃんと説明できた先生は、俺の学歴の中ではただ一人。大学の英語の先生。
 それ以外は不文律として上記要件があった。要件をまともに説明できない先生じゃ、社会に出て仕事は出来ないでしょうねと思う。そんな先生()が、社会に出て通用する人材を育てようなんてちゃんちゃらおかしい。

 教育の目的は、生徒が本を読むことではない。本を読むことで文章の理解力を養い、感想文を書くことで文章力を養うことが目的。まともに読み書きが出来る、社会に出て困らない人材を育てることが目的。

 読書感想文で困ってる生徒諸君は、これを参考にして適当にこなせばいいと思います。